【セミナー】 日本の等身大の姿を見つめる⑤(2025.3.16)

日本の真の実力と高知の可能性  ―今こそ地方の時代― 

3月16日、藻谷浩介((株)日本総合研究所研究員)さんを講師にお迎えして、「日本の等身大の姿を見つめる⑤」“日本の真の実力と高知の可能性”をテーマにセミナーを開催しました。

藻谷さんは、まず、クイズ方式で「昭和の常識にさよならできていますか?」を問い、「世の中は変わった。昭和の価値観で判断しているとやっぱり間違ってしまう。令和の現実を学べ。」と強調されました。

そして、「今の日本の最大の危機は少子化」であるとしたうえで、これから世界中で少子化と高齢化が進む中で、1975年から2024年の間に75歳以上の高齢者が7倍に増えたにもかかわらず、一定の対応ができたことは日本の実力だと指摘されました。

さらに、「過疎地ではもう75歳以上の人は減り始めている」が、「反対に都会では75歳以上がまだ急増中」で、「田舎では年寄りの成り手が足りず、医療介護の予算が減っていくので、子育て支援に注力するチャンス」としたうえで、2050年の日本は「一部の過疎地は子どもが再増加して都会より先に再生に向かう」可能性があることにも触れられました。加えて、「過疎地は効率が悪いというのはガラパゴスの妄想」であるとして、可住地人口密度で見ると「日本の大都市圏は世界的には異常なレベルの人口過密地」で「過疎は自然資本の豊かな適疎地帯」、「高知県内の過疎地が非効率なら先進国はどこも成り立たない」ことも協調されました。

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